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会計士?

Wednesday, July 26th, 2006

Blog風コメントです。
会計士って、世間ではどう思ってらっしゃるんでしょうか?
世間は2つに分かれると思います。
①よく知っている
②全く知らない
①の方は、経理・財務担当の方などでそもそも仕事上関わりがある方、②はそれ以外の方、と分かれると思います。
私は学生時代に会計士試験に合格しましたが、当時の研究室の教授(理系)に「合格しました!」と伝えると、「何それ?」と言われたのを今でも覚えています。
受かった後の合コンで女の子に言うと、「それって、経理のおじさん?」って言われました。
会計士は、正式には「公認会計士」と呼ばれる国家試験をパスした人が使える資格です。
私が会計士試験を受けた時から制度が変わってしまいましたが、難易度はそこそこだと思います。
公認会計士は、公認会計士法という法律が根拠となって成立している国家資格ですが、私は読んだことがありません。
ご興味ある方は読んでみて下さい。
硬いことは抜きにすると、会計士が独占的に出来る仕事は、監査というもので、新聞やニュースで「会計士が監査で見抜けなかった」とか言われるアレです。
監査は、簡単に言うと「会社の決算がOKなのかどうか?をチェックするという仕事」です。
ポイントは、「OKなのかどうか?」でしょうか。
極端な言い方をすれば、合っていなくてもいいんです。
誰から見てもアウトでなければ、いいんです。
ただ、これって結構難しいんですね。
理由は、貰えるお金が安すぎるから。
費用対効果とかいう言葉がありますが、まさにソレです。
会社の決算なんて、細かくチェックしようと思うと幾らでも細かくできます。
ただ、掛けるコストが大きくなってしまうので、適当な水準を決めて行います。
大雑把に言うと、
①絶対ダメ
②何となくダメ
③ダメな気がしなくもないけど・・・
④多分大丈夫
⑤絶対大丈夫
とあったとして、掛けられるコストによって、②や③をOKとするかどうかが変わってきます。
要は、グレーゾーンと抽象的な言葉で表現されるものは、サジ加減一つということでしょうか。
また、毎年会計基準は変わるので、グレーゾーンの範囲も変わります。
決算は、グレーゾーンである限り粉飾とは言われません。
また、発見されないと、粉飾と言われることもありません。
というのを独占業務として出来るのが会計士なんです。
私はというと、あまり監査をしたことがありません。
でも、こういう人も多いと思います。
普通、会計士は試験に受かると監査法人と言われる、割と大きい会計事務所に就職します。
何年か監査法人に勤めた後の進路は、結構バラバラです。
・監査法人に残る
・自分で会計事務所を開く
・友人と会社を興す
・ベンチャー企業にCFOとかで就職する
・会社の経理部門に行く
・その他
私は、会計が得意でなかったというのもありますが、「その他」に行きました。
知合いの方でも、成功している人は成功しています。
失敗している人もいます。
何が違うのでしょうか?
会計士って、いったい?
個人的な意見ですが、会計士は最低限の生活は保障されています。
仕事がなければ、会計事務所に雇ってもらえばいいだけです。
また、何となく「会計士」っていう資格に安心感があるような気もします。
ただ、上を目指そうと思っている人には、この資格は向きません。
考え方が、マイナス志向なんです。
粉飾を見抜くために、まず疑ってかかる癖が付いています。
自分では思っていなくても、何となく粗捜しがしたくなってしまうんです。
もちろん、会社の中にはこういう人も必要です。
ただ、何となく自分の信念だけで進まないといけないような職業(ベンチャーの社長など)には向きません。
「自分は、黒子として社長を裏から操りたい!」とか思っている人にはお勧めです。
新興上場企業のCFOの方みたいに、後ろで社長を見張るような役割は、会社にとってとても大切です。
こういう役割になりたいと思っている人には、オススメです。
会計士は、別にスーパーマンではありません。
特に何が出来るというものではありませんが、自分でリスクを採らずに多くのビジネスを見れるチャンスが得られます。
例えば、監査をしている時にでも、分からないことがあれば、大体の事は教えてもらえます。ビジネスの仕組みが分からなければ、ただで教えてもらえる訳です。自分は、会社に会計のことを教える代わりにビジネスのことを教えてもらうことができます。それも、お金を貰いながら。
後で何か別のビジネスに進みたいと思っている人にとってみても、絶好のチャンスと言えるのではないでしょうか。
ただし、会社の人と一口に言っても、フロント・オフィスの人(営業など)とほとんど会うことはなくて、ミドル・オフィス、バック・オフィス(審査・経理など)の人と会うことが多いので、ビジネスを企画し、動かしている人と一緒に仕事できるわけではありません。
ミドル・オフィス、バック・オフィスの人は、フロント・オフィスの人の又聞きになりますので、どういうアイデアでどういうビジネス展開をしているかということは、何となくしか分かりません。
ただ、担当する会社は1社ではないので、かなり多くの又聞き情報を入手することが出来ます。
「塵も積もれば山まで」という諺もありますが、100社くらい何となくでも見れば大体のビジネスの概要は分かってきます。
良いビジネスと悪いビジネスの違いも分かってきます。
私は会計事務所時代、あまり監査をしていませんでした。コンサルといわれる仕事をしていました。
私にとっては、コンサルという形で会社の中に入って、様々なビジネスの仕組みを勉強できたのが、会計事務所に入って最もラッキーだった点です。
会計士の試験はそれなりに難しい試験なので、大半の人が「合格=ゴール」と考えていると思います。でも、それは間違いです。
試験に受かって会計事務所に入っても、何も考えずに働いている人と、一生懸命何かを学ぼうとしている人は明らかに数年後違ってきます。
会計事務所は純然たる日本企業ですので、年功序列(厳密には、入社年次順)で上に上がっていきます。
会計事務所に残っている限り、最低限の生活は出来ます。
私が会計事務所に入ったばかりの時に、事務所の偉い先生が私に言いました。
「会計士は、お金儲けに走ってはいけない。着実に長年続けていく仕事だ。」
この意見には反対です。
金儲けをしたければ、会計事務所では出来ません。企業と癒着しないと金儲けが出来ないからです。
アメリカのアンダーセンという会計事務所が、エンロンの破綻で潰れました。
アンダーセンは、金儲けをしようとしたからエンロン粉飾に荷担したというのが、社会の見方です。
会計事務所は企業と一線を引かなければならず、企業の味方をするということは出来ません。企業は敵である会計事務所に気持ちよくお金を払うでしょうか。絶対に払いません。
それが、会計事務所が金儲け出来ない理由です。
ただ、会計士は会計事務所以外でも生きていけます。その人のスキルによりますが、仕事はあります。
今まで他の会社を見ていることによって培ったビジネスセンスがあれば、自分で会社を興すことも可能です。
他の会社に勤めたとしても、その人が出来る人であれば、それなりにお金は貰えます。
日本の会計事務所に働いている人で、年収1億円以上貰っている人が何人いるでしょうか?
多分、数名だと思います。しかも、個人事務所として独立した方でしょう。
自分で会社を興した人は成功すれば、年収1億円以上も夢ではありません。
もちろんリスクはありますが、大手会計事務所で定年まで働くよりも、数十倍もチャンスはあると思います。
会計士は、弁護士などと同じく士行と言われます。
10年位前までは、合格して会計事務所に何年か勤めた後、自分で会計事務所を開くのが一般的でした。士行は独立志向の強い人が取る資格でした。
今は、個人のスキルアップのために取る人や、就職のためにとる人が大半だと思います。
10年前までと比べると、独立志向のある人やビジネスを自分でしていこうと思う人が入ってこなくなりました。準公務員的な発想です。
いろいろ書いてきましたが、会計士はこんな仕事です。
①色んなビジネスを見て、その後、相談役として活躍したい
②もともと実家が会計事務所をしていて、比較的安定的な高収入が見込める
③プロフェッショナルとしてスキルを付け、努め人として市場価値を高めていきたい
と思っている人には、よい資格なのでしょう。
これから先は、会計士という道を選んでしまいましたが、少し変わった道を歩く、はぐれ会計士が世の中で小難しく語られていることを、勝手に語っていきます。
ただの独り言です。あまり気にせずに読んでください。

雑誌掲載

Monday, July 17th, 2006

JICPAジャーナル 8月号(7月15日発売)に掲載されました。
詳細は、こちら。
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